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土地家屋調査士を目指す方へ

調査士の生の声 1


埼玉土地家屋調査士会 会報148号より抜粋
土地家屋調査士になろう
春日部支部 松下伸之

1.土地家屋調査士は儲かる
 土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記申請の代理を独占的に受けられる資格を持っている。不動産登記を申請する場面は売買時に限らず、相続の時や、土地の利用形態を変更した時、また住まいを増築したとき等、日常生活においても結構ある。つまり、世の中不景気の時でも仕事は結構ある。
 さらに、毎年、登録者数が激増することもないので、他士業に比べてもまだそれほどの過当競争になっていない。そんなわけで、多くの人が多額の年収を得ている。

2.土地家屋調査士は自由だ
 他の自営業にも言えることだが、土地家屋調査士も結構自由である。調査士会の規則の範囲内であれば自由に活動できる。自分の技量に合わせて経営していくことができる。何十人もの人を使って分譲会社の大きな仕事をやるのも良し。また誰も雇わず一人でやるも良し・・・。それでもちゃんとした上記の年収以上を稼いでる人は結構いる。

3.土地家屋調査士はやりがいがある
 土地家屋調査士は、「作業服を着た法律家」とでも表現できる一種独特な存在だと思う。ただ単に測量するだけではない。境界杭の埋設は設置場所と数によっては結構な肉体労働である。その肉体労働の後、事務所に戻り、不動産登記法に適合する申請書類・添付図面の作成をしなければならない。肉体労働だけでも、デクスワークだけでもなく、その両方をこなさなければならない。いってみれば文武両道というところだろうか?
 自分も含め、自分の知っている調査士は、学生時代に体育会系の部活に所属していた体力自慢の人も多く見受けられる。どちらかというとそんなタイプの人が調査士に向いていると言えるかもしれない・・・。
そして、他士業と比べて(弁護士は別として)交渉事が多い。
これは「立会い」という仕事の時に発生する。
ここで司法書士の仕事とちょっと比べてみよう。(けっして司法書士の仕事はやりがいがないという事を言いたいのではない)
  司法書士にも調査士にも、同じ「立会い」と呼ばれる仕事がある。
 司法書士のそれは、主に不動産の売買のため、売主・買主がお金のやりとりをする時にある。所有権移転登記申請に必要な書類を確認し、間違いなく買主名義に所有権移転登記申請ができる事を保障し、売買代金の授受を見届けるという非常に大切な仕事である。
 その「立会い」の場に参加する関係者は通常、売主・買主・売主側仲介業者・買主側仲介業者そして司法書士である。全員立会い場所に足を運ぶことによって何らかの利益がある人ばかりで「立会い」への参加を含め、そこで司法書士が何か交渉をする事などない。
 一方、調査士のそれは、測量を受託した該当地に赴き、隣接地所有者と土地の境界確認をする仕事である。上記司法書士の場合と異なり、隣接地所有者にとって明らかに利益があるとは限らない。また義務にはなっていないため、まず参加してもらうところから交渉が始まる。
 そして境界を決定するのが交渉の山場である。どうしてそこが境界になるのかを事前測量の結果や今までの経験により、「立会い」関係者すべてが納得するよう説明しなければならない。
 時に、紛争になりそうなケースは、交渉能力が非常に重要になってくる。
 交渉の仕方により、不調になる等、大きく「立会い」の結果が変わってしまう事がある。この「立会い」時の交渉は、大変根気のいる重労働だが、その分、調査士の腕の見せ所でもある。

4.調査士は世の中に役になっている
 土地家屋調査士は、国民の財産を守る不動産登記制度に長年大きな貢献をしている。
それは、権利の客体である不動産を正確に調査・測量しなければ、本当の権利を取得したとは言えないからである。また、我々が調査・測量した内容で固定資産税が徴税されているという事を監みると、依頼主からの委託のみならず、公共的な立場で仕事をすることも求められている。
 このように、土地家屋調査士は、非常に社会的な責任のある職業なのである。

5.おわりに
 自分は、平成14年に独立開業し、早6年目である。良き仕事仲間と良き相談相手になってくれる先輩に恵まれ、マイペースに忙しい日々を過ごしている。以前はサラリーマンだった。やとわれの身は、月々の給料と定休が保障されてる半面、どれだけ自分が労力と時間を費やそうと、跳ね返ってくる報酬は一定である。
 その点、自営業は全ての責任は自分だけにあるというハイリスクが伴うが、その分一つの仕事をやり遂げた後には、爽快な達成感とそれに見合う報酬というハイリターンが待っていてくれる。
 毎年、土地家屋調査士試験合格者数はほとんど一定である。そして、平成11年度以降土地家屋調査士試験の出願者数は減少傾向にあるらしい。それが何を意味するか、受け取り方は人夫々であるが、ひとつ言えることは、合格者が上がっているということだ。毎年の合格者数は平成に入ってからだと400人から600人台である。自分の頃、平成19年度は8パーセントあったという。

 合格するには今!持って来いの時期だと思う。いくら大会社に入っても、会社がつぶれてしまったりするこのご時世・・・ ぜひあなたもまずは試験を受けて、「土地家屋調査士になろう」。


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