| 塩野七生 著「ローマ人の物語」を読んで |
2010年1月号 |
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イエス・キリストの生誕とほぼ同じ頃ローマ帝国は始動しました。 これを遡ること750年頃古代ローマは建国され、王政、共和政を経て帝政に移行されました。 そして紀元480年頃、一千年余に及ぶ国家ローマは滅亡したとされています。 どうしてこんなに長く一国家が存続し得たか、というのが研究者、作家、ファンを虜にするようです。 旧ローマ帝国領であったヨーロッパ各地に今も残っている当時の道路や水道、公衆浴場などの土木技術にはただただ驚かされます。 これを軍団兵が黙々と作業をしたかと思うと、これにもただただ頭が下がります。 この軍団兵は、定年後、植民都市に住み、恩給も貰えるという制度ができていて安心して軍務に精励できたようです。 こういう制度がもう当時あったということにも、本当に驚きです。 人権を守るための弁護士という職業が既にあり、医師と教師は社会的に優遇され、子供の教育授業に修辞学、弁証学というものまであったようです。 被征服者(敗者)にも強制とか無理強いはあまりせずに、彼らの有力者の子弟をローマにホームステイさせ、ローマ人と同化させて故郷に帰すという寛大さで、各地にローマ的な種を捲いたようです。 入浴の習慣をもち、水洗トイレもあり、衛生的だったらしく、当時とすれば伝染病がきわめて少なかったそうです。 快適な市民生活の向上に目を向けた一般のローマ市民達が主役の国家ローマも、国家としての寿命によりその幕を閉じたようです。 今もローマ市議会の議事堂に立っているというジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)像の前で「あなたに会いに来ました。」と言うのが、絶望的ですが私の夢です。
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上尾支部 古嶋孝行 |
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